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執筆者の写真橋元雄二

「シャボン玉」



日本の童謡で野口雨情の作詞したシャボン玉という童謡歌詞がある。「シャボン玉飛んだ屋根まで飛んだ屋根まで飛んでこわれて消えた・・・・・・・・・・・」この童謡は日本の童謡の中の5,000選の中でも第9位に入るほどの有名な童謡です。この歌詞中では子供達がシャボン玉で無邪気に遊んでいる様子が描かれている。しかしこの歌詞は雨情の亡くなった自分の子供への鎮魂の意味もあったとの説もある。1908年雨情は後に協議離婚に至った妻ひろとの間に長女「みどり」をもうけた。人形のように愛らしい赤ん坊であったが生後7日目で死んでしまつた。当時は乳幼児が死ぬのは

さほど珍しいことではなく当時は学齢前に2~3割の子供達が亡くなっていた。そのため、夫婦は何人かの子を授かっているが長女の死を後々まで悔やんでいたという。雨情は後に生まれた娘、恒子も当時2歳で亡くしている。そしてある日少女達が、シャボン玉を飛ばして遊んでいる姿を見た雨情が

娘が生きていれば、今頃はこの子たちと一緒に遊んでいただろうと思いながら書いた詩がのちの童謡「シャボン玉」になったと言われている。ただこの説には確証がないが、死んだ雨情の娘達の鎮魂の気持が入っていたと思われる。童謡「シャボン玉」の詩の中に野口雨情の、哀しさ漂うシャボン玉の歌のように聞こえてくる気がする。


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