「幸福はね。ずーっと山の奥の方にあるんだよ」と言ってる人は実は幸福になれない。
- 橋元雄二
- 2019年11月15日
- 読了時間: 2分
更新日:2019年11月18日

自分の欲求が満たせない。まわりが面白くなくて、苦情ばかり言いたくなる。孤独になりたくない。人から認めてもらえない。あの人に復讐したい・・・・。つぎからつぎへと湧き上がってくる悩みをうまく消せないと、仕事でいくら努力しても、幸福感は、生まれない。一日の悩みは、その日に処理したい。なぜか。悩みが積もってくると、顔がだんだん怒りの表情になる。なにかあると人につっかかっていくから・・・・。もっともおそろしいのは、あまりにもたくさんの悩みを抱えすぎ,突然、家族や恋人などを
激しく責め立てて、思ってもみなかったきびしい毒舌を、吐くことだ。「お前みたいなヤツは死んだほうがいい!こんな一言で、人生を破壊している例は少なくない。良寛は、農家の人や、きこりさんとも、親しく交わった。村の人から、ふと声をかけられると、それはそれは、うれしそうに微笑んで、すぐ仲間になった。いろいろな悩みを持っている人には、とくに、思いやり深く、その悩みをどうやったらなくせるかを、一緒になつて考えてさしあげた。たまには、みんなでうまそうに酒を飲んだ。いくら飲んでも良寛は、決して乱れず、静かに、楽しそうに、つねにみんなを立てるように心がけている。仏教を語ったり、人の道を諭したり、説教めいたことは、何一つ口にしなかった。良寛がいると、なぜかみんなが仲良くなり、いつもほのぼのとした、暖かい空気につつまれた。ただ良寛は一つ「きわどくものを言う」ことにこだわった」良寛は自分の口から相手をピンチに追い込むことを、何よりも、嫌った。バカとか、死ねとか、きわどいことは決して言わない人であった。人にやさしく諭して物事を言うだけであった。
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