top of page
検索
  • 執筆者の写真橋元雄二

「無法放縦の書」

更新日:2021年1月9日



渡部村(新潟県燕市)の良寛の友人の阿部定珍が一度良寛に向って、「和尚の字はすばらしいが、どうも並びが悪くて惜しまれる。と言ったことがある。手習いの子供がするように、紙を折って節目を付けてから書かれるとよろしかろう」と言った。その言葉通りに書いた良寛の書が阿部家に現存する。字画や行列は正しく整っているが、いきいきとした気品がなく、筆ぶりが悪い。良寛の真面目は、やはり無法放縦の中にある。良寛が書家の字を嫌ったのもそういうゆえんであろう.形に嵌まった書には良寛の伸び伸びと生き生きした書体の良さが出ないのであろう。良寛はアスペルガー症候群ではなかったのかの説があります。知的レベルが正常であり、言葉の発達に遅れはないことなどから、一見すると「ちょっと変わった人」程度に認識されることもあります。事実、良寛の名主の実家がお取潰しにあいそして火事で消失してしまい先祖から続いていた大事な家系図も消失してしまった。良寛は前に見たことのある家計図を思い出しながら一字一句間違わずに書き写し周りの者を驚かせたという逸話があります。良寛は記憶力が特に優れており、相対性理論を考えたアインシュタインもアスペルガー症候群と言われている。なので形に嵌まったものよりも自分の感性で書を書く事のほうが性に合っていたようです。ですから他の書道家の書いた形に嵌まった文字を大変嫌っていたそうです。


閲覧数:15回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page