「良寛の記憶のよさ」
- 橋元雄二
- 2021年12月10日
- 読了時間: 2分
更新日:3月16日

越後の西蒲原郡吉田村のある染物屋は良寛の親戚であった。そのため、良寛も良く訪問していた。ある日、店頭に当座趙帳があるのを見て、良寛は初めから終わりまで読んだ。主人は不思議に思っていた。その後、その家に火災があって、そのどさくさに当座帳を失った。たまたまそこへ訪れた良寛に「当座帳を失って、喪失は莫大です」と話すと、良寛は新たに帳面を作らせ、記憶するままに書いて与えたそうである。後日失ったはずのその当座帳が見つかり、良寛が書いたものと照合すると一つも間違っていなかったという。また良寛の生家の橘屋が全焼して、大切な家系図を焼失したことがあった。良寛が火事見舞いに来てその話を聞いた良寛は、「わしが書いてやろう」と無造作に言った。どうも良寛は発達障害でも知的カメラアイという瞬間記憶能力幾日かして書き上げて来たものを見ると、前の家系図と寸分違わなかったという。人々は良寛の記憶の良さに驚愕したという。実は良寛は、アスペルガー症候群であったのではないかという説があります。知的障害はなく、近年では、アインシュタインもそうであったのではないかという説もあります。一度見たものの書物や経文の記憶力は並外れていたという。あくまでも説なので確かなことは言えないが良寛は人との関りが昔から苦手であったことは間違いないようです。
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