不器用で口下手の人のほうが、ゆとりある人生を送れている。
- 橋元雄二
- 2020年2月6日
- 読了時間: 1分
じつは、この話は良寛の二人の弟について語られたものと言われております。
良寛は出雲崎の名主の長男として生まれたが弟が二人いた、次男の由之と四男の宥澄という名でした。良寛は出家しために名主を次男の由之が継ぐことになった。由之は世渡りの才覚があり、将来は
家を富ませるだろうと期待されていました。しかし、由之は自分の才覚にうぬぼれるところがありました。そのため慾を深追いし、人とよけいな争いをおこすことがしばしばありました。一方四男の宥澄は世渡りに乏しく、口下手で、不器用でした。あまり期待もされず、そのためにあくせく走り回ることもありませんでした。人と争ったり、恨まれたりもしなかったのです。良寛は弟たちに愛情深く接していました。しかし、由之のように才覚があるばかりで、恨みを買ったり、神経をすり減らすタイプより、」「宥澄のように才覚には恵まれないものの誰とも争わず、のんびり生きていけるタイプの方が人にとって幸せなのではないか」と、良寛は述べているのです。現代社会の会社組織で出世するタイプの人は蹴落として恨み、妬みをかうよりも周りを気にせず無理せず自分のペースで慾をもたずに生きていくことが一番の幸せなのかも知れない。

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