夫婦喧嘩に一聯
- 橋元雄二
- 2019年12月27日
- 読了時間: 1分
更新日:2023年8月23日

ある日良寛は寺泊のある家に招かれ、日暮れ時に訪ねた。すると夫婦は喧嘩の最中で、尋常な騒ぎではなかった。そこで良寛は、何も言わず、こそこそと一人で部屋で寝てしまった。しかし、翌朝になると夫婦は何事もなかったかのように、機嫌も直り、夫婦二人顔を見合わせながら、笑顔で良寛をもてなした。良寛はこれを見て「 昨夜窓前風雨悪 和根倒椎海棠花 」と詠んだ
現代語で訳すと「昨夜窓の外は雨風が強く海棠(かいどう)の花を根もとから倒してしまった」という一聯の句を残して良寛は帰って行った※海棠とは、美人の形容にも使われる花の事なので、昨夜の夜に夫婦の間でなにがあったかは、皆さんもうお察しください。
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