敵さえ憎まない」
- 橋元雄二
- 2021年12月1日
- 読了時間: 1分
更新日:2021年12月5日

良寛が多くの人から慕われている様子を見て、嫉妬心にかられた知海という僧侶がおりました。ある日その知海が良寛が近くの家に来ているという話を耳にしました。知海はその家に行くと、その座敷に上がり込んで、あろうことか自分の着物の帯を取って、それで良寛をたたきはじめたのです。家の者たちが慌てて良寛を奥の座敷に避難させ、知海を外へ追い出しました。座敷が静かになると、良寛が元の部屋に戻ってきました。家の者たちも「さきほど侶の僧もう出て行きましたから、ご安心ください」と良寛を安心させました。その時にちょうど外には雨が降って来ました。すると良寛は「さきほどの僧侶は雨具をもっているのでしょうか?とさきほど大暴れした僧侶の知海に文句も言わず逆に知海を気遣う言葉をもらしたのです。このように、良寛は自分を馬鹿にしたり攻撃する相手にも、いつも気遣いができる人であったそうです。別の言葉の中にでも「自分以外のすべての人を大切に思う気持ちを持つことが大切です。」といったことを述べています。このような愛情の大きさがあったからこそ、良寛は多くの人にたの慕われしょう。
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