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        『わしが書いたと言うな』

  • 執筆者の写真: 橋元雄二
    橋元雄二
  • 3月20日
  • 読了時間: 1分


長崎村(現在の南魚沼地方)に長右衛門という者がいた。稲刈り時の夕暮れ托鉢から帰る良寛を呼び止め、団子雑炊を供養し,揮毫を頼んだ。良寛は,雑炊を食べ終わると、「今日は具合が悪いのでまた別の日に来て書こう」と言って帰って行った。ある日、長右衛門の夫人が台所で夕食の仕度をしていると人のいる気配がする。夫人が不思議に思い行ってみるとちょうど良寛が唐紙数枚に書を書き終えたところであった。夫人の姿を見た良寛は、「わしが書いたと、主人に言うなよ」と言い残し、急いで逃げて行った。

 
 
 

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