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  • 執筆者の写真橋元雄二

『食べ残しのもろみ漬』





良寛が五合庵に住んでいた頃の話である。良寛は、囲炉裏の片隅に、もろみの入った小さな壺を置いておき、食べ残しが出れば、その中に入れ、また取り出しては食べておられた。暑い夏でも同じであった。また、人が来れば、人にも勧められたが、食べられたものではなかった。しかし、良寛は平気なもので臭いものなど全く気にならない様子であった。その上良寛は「虫が湧いても、お椀に盛れば、虫は出て行くから害はない」と言っておられたそうだ。

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